犬は元来群れで生活をしていた動物であるため、 仲間と協調していく性質を持っています。
しかし、『うちの子は他のワンちゃんと仲良くできないんです~』というお悩みを抱えている飼い主さんたちが多いのはなぜでしょう?

■相性が良いのは、「なんか知ってる」から
あなたの犬は、どんな子と相性が良いですか?

 同じ犬種
 
同じサイズの犬種
 
おとなしい犬
 
小型犬
 
一緒に遊ぶ犬
 
やさしい犬
 
レトリーバー 等

上記に上げた例で何ら共通した理由がないのは、犬が過去の経験を生かした行動を起こせる性質を持ち合わせた動物だからです。そのため、子犬の頃から大型犬と仲良くした小型犬は大型犬とも仲良くできたり、その逆に大型犬なのに、小型犬としか仲良くしない、というおもしろい状況が生まれるのです。
つまりは「なんか知ってるものは、知らないよりも安全」という生き残りの原則に従って相手を判断をしているようです。

■それでは、まったく他の犬と仲良くできない子がいるのはなぜでしょう?
犬の性格
犬の性格は、もともとの気質もありますが、成長段階での経験が影響して形成されます。
最も重要な時期が、社会化期(3~12週齢)に当たります。子犬が自分の気の向くままに行動をし、それに対して母犬や兄弟犬が“良いこと”や“悪いこと”を教えることによって、社会性を身につけて行くのです。 この時期に、こういった刺激を受けずに成長すると、大人になった時に、仲間と協調して生活していくことが難しい子になる可能性が高いです。

学習に適切な時期の過ごし方
上記に上げました“社会化期”に、できるだけ多くの“人”や“犬”や“その他の動物”と接触させることで、社会性を持つ子になる確率が高いのです。
下界からの刺激を受けながら自我を形成していく社会的成熟期(1歳齢~3歳齢)でも継続して外界とからの刺激を受けさせることが、社会化への一番良い道です。

オスとメスの違い
メスは女性ホルモンの影響により、攻撃性が抑えられています。
オスは縄張り意識が強いため、社会性を学ばせるのに時間がかかりますが、自分の順位をしっかりと認識することができるので、“服従”させやすいです。

犬種による違い
犬は仕事犬のように、目的に合わせて作出されてきたことから、家庭犬でもその気質を強く残した子がいます。 牧羊犬種は噛み癖を持つ、テリアは自身で物事を判断して行動する、日本犬は忠誠心が強く、他人にはなつきづらい。“社交的な子”にしたいとお考えの飼い主さんは、
犬種独自の性質もきちんと理解をするようにしましょう。

飼い主さんの問題
犬は飼い主の感情を的確に読み取ることができます。ですので、飼い主さんが散歩の途中で他の犬に出くわした時に「まずい!!」や「怖い」という感情を持っていると、犬も同じような感情になったり、もしくは“ご主人様を守らねば!!”的な感情から“吠える”行動を起こすこともあります。

■しつけをする時のワンポイント
子犬の頃から、様々な犬と出会う“経験”をさせると、仲間と仲良くすることが上手な子になりやすいです。ペットショップやしつけ教室で開催される「パピー教室」などを活用されると良いでしょう。

(注意点)
上記に上げた例は、飼い主さんが犬を飼われた時に社会性を学ばせる上で、知っておくと良いことを上げております。
しかし、実際には日本犬でも社会性のある犬もあるので、この犬種だから“社交的”だと勝手に判断して、無理に他の犬と仲良くさせようとしても、犬はうれしくありません。
犬は飼い主さんが一番大好きなのですから、飼い主さんはちゃんと犬の性格を把握し、共に生活をしていくことを考えるのが一番です。

■社会化期を過ぎた犬の性格を把握するためには?
犬の本当の性格を見抜くのは、普段共に過ごしている家族でも、なかなか難しいものです。 性格を見抜くのに有効な方法は、普段その犬と接していない人、むしろ初めて会う人や、犬とふれあう機会の豊富な獣医さんに見てもらい、アドバイスを受けると良いでしょう。
また、経験豊かなドッグトレーナーに性格を見抜いてもらい、そのままトレーニングをしてもらうのも、有効的な方法でしょう。